艸田正樹ホームページ

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平鉢 
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オブジェ

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ピン・ブロウについて

吹きガラスの技法の中でも「ピン・ブロウ」という技法を用いて器を作っています。一般的な「吹きガラス」では、筒状の鉄竿を用いて、巻き取ったガラスに息を吹き込んで膨らませます。一方、「ピン・ブロウ」の場合は、ただの(芯の詰まった)鉄棒にガラスを巻き取り、ガラスが柔らかいうちに針(=ピン)で突いてあけた穴に、空気を吹き込んで(=ブロウ)膨らませます。私の場合は、濡れた新聞紙で穴を塞いで、水蒸気で膨らませるという方法をとっていますが、他にも、パファーという道具で息を吹き込んだり、エアー・コンプレッサーで圧縮した空気を勢いよく送り込んだりする方法もあります。

一口に「吹きガラス」と言っても、一つの器を作る過程で、様々な工程があり、工程ごとの様々な技術の組み合わせで出来上がっています(当たり前のことではありますが)。ピン・ブロウも、その内の一つに過ぎません。ただ、ピン・ブロウの面白みとしては、「ピン・ブロウだけでも器を作ることもできる」という点にあると思います。

そこで、色や気泡などで模様をつけたりせず、また、道具などでガラス表面を触って形を整えることもせず、ただ、重力と竿を回す遠心力とだけを用いて制作しています。簡単な道具、単純な技法によって、作為のないシンプルなフォルムが現われるよう心がけています。ピン・ブロウならではの柔らかさと透明感の高い仕上がりが特徴です。





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